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坂野国際特許事務所
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         事例3|商4条編

   |判例のご紹介(判例紹介)


事例3                                平成19年(行ケ)第10411号

目次
 <概要>
 <結論>
 <解説>
 <まとめ・余談>

 本サイトは、上記<概要>、 <結論>、 <解説>及び<まとめ・余談>で構成されています。項目をクリックすると当該説明の箇所へジャンプします。時間のない方は、概要、結論、まとめ・余談等を先に読まれると良いかもしれません。
 より理解を深めたい方は、解説を参照すると良いかもしれません。更に理解を深めたい方は、実際に判決文を入手して分析をする事をお勧めします。


                                                  概 要

<概要>  
 この例は、商標法第4条第1項11号及び第4条1項16号違反を理由とする無効審判請求がされて特許庁において審判請求は成り立たないとの審決(商標登録は有効)とされた事件において、当該審決を取り消す、すなわち、裁判所で商標登録は無効であると認められた例です(平成19(行ケ)第10411号)。

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                                                  結 論

<結論1>
 
 商標の類否は,対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に,商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが,それには,そのような商品に使用された商標がその外観,観念,称呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すべく,しかもその商品の取引の実情を明らかにし得る限り,その具体的な取引状況に基づいて判断すべきものである(最高裁昭和43年2月27日第三小法廷判決・民集22巻2号399頁参照)。

<結論2>
 
 そして,商標は,その構成部分全体によって他人の商標と識別すべく考案されているものであるから,みだりに,商標構成部分の一部を抽出し,この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判定することは許されないが,他方,簡易,迅速をたっとぶ取引の実際においては,各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は,常に必ずしもその構成部分全体の名称によって称呼,観念されず,その一部だけによって簡略に称呼,観念され,1個の商標から2個以上の称呼,観念が生ずることがあるのは,経験則の教えるところである。そしてこの場合,一つの称呼,観念が他人の商標の称呼,観念と同一又は類似であるとはいえないとしても,他の称呼,観念が他人のそれと類似するときは,両商標はなお類似するものと解するのが相当である(最高裁昭和38年12月5日第一小法廷判決・民集17巻12号1621頁参照)。

<結論3>

 外観についてもその一部が他人のそれと類似することによって,両商標が類似すると解することができる場合がある。

 本例では、商標法第4条第1項11号の規定に該当するか否か、すなわち、本件商標と引用商標とが類似か否かが争点となりました。本件商標は、以下の通りです。


 引用商標1は以下の通りです。


 引用商標2は以下の通りです。



 皆様は、本件商標と、引用商標1及び2とは、類似すると思いますか、それとも非類似と思われますか?
 少し考えてみてください。以下の文を読まずに。

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                                                  解 説

<解説>
 特許庁側では、無効不成立、すなわち、非類似と判断されています。一方、裁判所では、類似と判断されています。
 
 まず、特許庁の審決の理由はどうだったのでしょうか。判決文によれば、
「エ 本件商標が引用商標1及び2と類似しない理由については,審決9頁下11行〜10頁9行に記載されているとおりである。
 いずれも他の語と結びついて使用されることの多い,「手入れ」,「保護」といったほどの意味合いを有する「トリートメント」という語,及び「充電,料金,手数料」といったほどの意味合いを有する「チャージ」という語を結合してなる本件商標について,「トリートメントチャージ」「TREATMENT CHARGE」という一連,一体の商標として,外観,観念,称呼を把握するのはごく自然である。」というものです。

 これに対して、裁判所では、まず、類似判断の基準を紹介しています。すなわち、判決文によれば、
 「第4 当裁判所の判断
1 請求原因(1)(特許庁における手続の経緯),(2)(審決の内容)の各事実は,当事者間に争いがない。
2 取消事由1(本件商標と引用商標1及び2の類似性に関する判断の誤り)について
 (1) 商標の類否は,対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に,商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが,それには,そのような商品に使用された商標がその外観,観念,称呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すべく,しかもその商品の取引の実情を明らかにし得る限り,その具体的な取引状況に基づいて判断すべきものである(最高裁昭和43年2月27日第三小法廷判決・民集22巻2号399頁参照)。そして,商標は,その構成部分全体によって他人の商標と識別すべく考案されているものであるから,みだりに,商標構成部分の一部を抽出し,この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判定することは許されないが,他方,簡易,迅速をたっとぶ取引の実際においては,各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は,常に必ずしもその構成部分全体の名称によって称呼,観念されず,その一部だけによって簡略に称呼,観念され,1個の商標から2個以上の称呼,観念が生ずることがあるのは,経験則の教えるところである。そしてこの場合,一つの称呼,観念が他人の商標の称呼,観念と同一又は類似であるとはいえないとしても,他の称呼,観念が他人のそれと類似するときは,両商標はなお類似するものと解するのが相当である(最高裁昭和38年12月5日第一小法廷判決・民集17巻12号1621頁参照)。また,外観についてもその一部が他人のそれと類似することによって,両商標が類似すると解することができる場合がある。」としています。

 裁判所の最後の一文が、特許庁と判断を異にするものとなったような気がします。すなわち、その一部といっているのは「チャージ」又は「CHARGE」の部分です。

 特許庁は、原則的に商標を一体として判断して、類似ではないとしているのに対して、裁判所は、上記基準を掲げて、その当てはめを行った結果、商標の「チャージ」「CHARGE」の部分が、「トリートメント」「TREATMENT」の部分よりも識別力が若干高いとした上で、この高い識別力の部分である「チャージ」「CHARGE」と、引用商標とを比較して、商標が類似としています。

 裁判所の商標の解析は以下のようです。すなわち、判決文によれば、
 「(2) 本件商標の内容
 ア 本件商標は,前記のとおり,上段に,「トリートメントチャージ」と間隔を空けずに同一書体かつ同一の大きさで表記し,下段に,「TREATMENT CHARGE」と間隔を空けて同一書体かつ同一の大きさで表記したものである。
 イ そこで,まず,本件商標に用いられている「トリートメント」,「TREATMENT」,「チャージ」,「CHARGE」の語義について検討する。
 (ア) 「トリートメント」,「TREATMENT」の語義
 a 「トリートメント」は,「扱い」,「待遇」,「治療(法)」,「手当て」の語義を有する言葉として辞典に掲載されている(甲8[津田武編「ビジネスマンのためのカタカナ語新辞典〔改訂版〕」213頁株式会社旺文社1987年発行],甲9[斎籐栄三郎編「外国からきた新語辞典第5版」250頁株式会社集英社昭和60年4月15日発行])。そして,証拠(甲9,12〜20,22,26,29〜93,113,114)及び弁論の全趣旨によれば,「トリートメント」は,本件商標の指定商品である「化粧品,せっけん類」との関係では,「手入れ」,「保護」の意味で使用されているほか,以下のとおり,髪の毛及び頭皮を補修ないしは保護する商品を示す名称としても使用されており,髪の毛及び頭皮を補修ないしは保護する商品を示す普通名称となっていると認めることができる。
 (a) 「2003 cosmetics in japan 日本の化粧品総覧」平成14年10月18日株式会社週刊粧業発行(甲12)
「ヘアケア市場は,前年に引き続いて,シャンプー,リンス,トリートメントなどのケアカテゴリーは依然として単価の下落に歯止めがかからず,…」(24頁下1行〜25頁1行)
 (b) 厚生省薬務局監視指導課・東京・衛生局薬務部監修「医薬品・化粧品等広告の実際'94」平成6年9月15日株式会社薬業時報社発行(甲16)
「…枝毛や切毛を防ぐ,痛んだ髪用のトリートメントです。」(227頁〜228頁)
 (c) 「クロワッサン」2005年(平成17年)1月25日号(甲17の2枚目)
「ヘアカラー&トリートメント」,「天然100%のトリートメント&染毛剤です。」,「髪にハリ,コシ,ツヤが出ます。」
 (d) 「ESSE」2005年(平成17年)2月号(甲17の3枚目)
「大切なキューティクルを守りながら汚れだけを落とすので,毛先までツルツルの洗い上がりでリンスやトリートメントも不要です。」
 (e) 「婦人画報」2005年(平成17年)10月号(甲18の2枚目)
「極上の髪へ導くヘアケアシリーズ」,「ジェントルケア」,「〈トリートメント〉」
 (f) 「ミセス」2005年(平成17年)10月号(甲18の3枚目)
「髪と同じ成分が浸透・補修。洗い流さないトリートメント」,「新リキッド・ヘア誕生」
 (g) 「with」2005年(平成17年)10月号(甲18の4枚目)
「…そんなハイダメージヘアを髪の芯からケアするために生まれた高保湿トリートメントが『サラパーフェクトヘアマスク』」
 (h) 「J・J with」2005年(平成17年)10月号(甲18の5枚目)
「世界に先がけ,シャンプー,コンディショナー,トリートメントの3ステップ・ヘアケアを発表」,「…サロンでは顧客にトリートメントを必ずすすめていた。…」
 (i) 「朝日新聞」2006年(平成18年)1月17日,「毎日新聞」2006年(平成18年)1月21日及び「読売新聞」2006年(平成18年)1月24日(甲19の2枚目)
「…リンス,トリートメントいらずの贅沢な感触…」
 (j) 「北海道新聞」2006年(平成18年)1月26日(甲19の2枚目)
「…リンス,トリートメント要らずの贅沢な感触…」
 (k) 化粧品の表示に関する公正競争規約施行規則(平成17年3月14日公正取引委員会変更承認)「別表1[備考]」(甲22)
「4.種類別名称等に用途を表す名称をつけることができる。用途名称は,…トリートメント…」
 b 被告は,「トリートメント」の語は,それ自体では,商品が特定されないと主張するが,上記aのとおり,髪の毛及び頭皮を補修ないしは保護する商品を示す普通名称としても使用されていることからすると,必ずしも商品が特定しないということはできない。
 c 「トリートメント」は,「TREATMENT」に由来する外来語であるから,「TREATMENT」の語義も,上記「トリートメント」と同様のものであると認められる。
 d そうすると,「トリートメント」,「TREATMENT」は,本件商標の指定商品である「化粧品,せっけん類」に使用された場合には,識別力の乏しい言葉であるということができる。
 (イ) 「チャージ」,「CHARGE」の語義
 a 「チャージ」は,「料金」,「手数料」,「責任」,「義務」,「詰め込み」,「積み込み」,「燃料補給」,「充電」等の語義を有する言葉として辞典に掲載されている(前記甲8の184頁,前記甲9の222頁,甲10[松村明ほか編「旺文社国語辞典改訂新版」773頁株式会社旺文社1988年発行])。
 b そして,「チャージ」には,次のような用例があることが認められ,このうち,(a)〜(d)は,本件商標の指定商品である「化粧品,せっけん類」に関する用例である。
 (a) 「旬の夏野菜で『キレイ』をチャージするスローステイ」(乙1[インターネットサイトhttp://www.fujisan.co.jpにおいて雑誌「Oggi」2004年[平成16年]7月28号発売号の記事を紹介したもの])
 (b) 「身体(からだ)の内側と外側からうるおいをチャージして,今年の冬は乾燥に負けない肌をつくってください。」(乙2[インターネットサイトhttp://www.shiseido.co.jpにおける「『おしゃれなひととき』2004年冬・第69号」と題する記事])
 (c) 「細胞の源となる話題の成分『コエンザイムQ 』を配合し10て,エネルギーをチャージする無添加美容液登場〈2005年2月18日(金)数量限定販売〉」(乙3[株式会社ファンケルの平成17年2月ころの広告])
 (d) 「夏バテ肌を急速冷却チャージする新感覚のジェリーウォーター」(乙4[インターネットサイトhttp://allabout.co.jpの平成17年4月28日当時の記事])
 c 証拠(甲4,5,6の1〜27,7,乙5)によれば,@原告は,平成17年春に,引用商標1及び2と同一性のある商標を使用した商品である「薬用育毛トニック」と「薬用コンディショニングシャンプー」を発売したこと,A原告は,平成17年4月には,全国の新聞各紙で,これらの商品の広告をしたが,その中で,「頭皮と髪にチャージ!」,「毛根と頭皮にチャージ!」,「チャージ(CHARGE)は[補給・蓄える・充電]するという意味。薬用チャージは,毛根と頭皮に十分な栄養を与え,髪の生育環境を整え自分本来の髪を維持するための育毛ケア商品です。」との記載をしたこと,B原告は,インターネットサイトにおいて,上記各商品について「抜け毛・薄毛で悩む男性の頭皮と毛根に血流をチャージ!」と記載し,上記「薬用育毛トニック」について「有効成分と瞬間冷却効果を毛根と頭皮にチャージする…」と記載したこと,以上の事実が認められる。
 d 以上によると,「チャージ」は,日本語としても広く用いられている言葉で,本件商標の指定商品である「化粧品,せっけん類」に関しては,「補給する」,「蓄える」などといった意味の言葉として用いられることがあるものと認められる。
「チャージ」は,「CHARGE」に由来する外来語であるから,「CHARGE」の語義も,上記「チャージ」と同様のものであると認められる。
 そうすると,「チャージ」及び「CHARGE」は,本件商標の指定商品である「化粧品,せっけん類」に使用された場合には,特に識別力が高い言葉であるとまでいうことはできないものの,上記(ア)で述べた「トリートメント」及び「TREATMENT」よりは識別力が高いことは明らかである。」と判断しています。

 次に裁判所は、「トリートメントチャージ」について全体を一連、一体の商標として把握する事ができない理由を挙げています。

 具体的には、「ウ 次に,本件商標が,「トリートメント」と「チャージ」,「TREATMENT」と「CHARGE」に分離して印象されるかどうかについて検討する。
 (ア) 本件商標のうち上段の「トリートメントチャージ」の部分は,「トリートメントチャージ」と,間隔を空けずに同一書体,同一の大きさで表記されている。
 しかし,上記イのとおり,「トリートメント」と「チャージ」は,別個の意義を有する言葉であって,「トリートメントチャージ」という一つの言葉が存するわけではないから,本件商標のうち「トリートメントチャージ」の部分は,「トリートメント」と「チャージ」に分離して認識されるというべきである。また,本件商標のうち「トリートメントチャージ」の部分が11音から成っていることからすると,常に一連のものとして称呼されるということもできない。
 (イ) 一方,本件商標のうち「TREATMENT CHARGE」の部分は,同一書体,同一の大きさで表記されているものの,「TREATMENT」と「CHARGE」の間に間隔が空いており,上記イのとおり「TREATMENT」と「CHARGE」は別個の意義を有する言葉であって,「TREATMENTCHARGE」という一つの言葉が存するわけではないことからすると,本件商標のうち「TREATMENT CHARGE」の部分は,「TREATMENT」と「CHARGE」に分離して認識されるというべきである。また,本件商標のうち「TREATMENT CHARGE」の部分が15音から成っていることからすると,常に一連のものとして称呼されるということもできない。
 (ウ) したがって,本件商標は,「トリートメント」と「チャージ」,「TREATMENT」と「CHARGE」に分離して印象されるものであって,全体を一連,一体の商標として把握することができるというものではない。
 そして,本件商標の「チャージ」及び「CHARGE」の部分からは,「チャージ」の称呼及び上記イ(イ)認定の観念が生ずるものと認められる。」としています。

 ここで、「ディープクリアチャージ/DEEP CLEAR CHARGE」及び「クリアチャージ/CLEAR CHARGE」について、登録異議申立てをしたにもかかわらず、登録が維持されている点について、裁判所は、いずれも異なる商標であるから上記認定を左右するものではないとしています。

 具体的には、判決文によれば、「イ被告は,@「化粧品,せっけん類」について,識別力を欠くか極めて識別力が弱い文字と「CHARGE」又は「チャージ」の文字との結合商標が,引用商標1及び2とは非類似の商標として登録されている(甲27),A「ディープクリアチャージ/DEEP CLEAR CHARGE」及び「クリアチャージ/CLEAR CHARGE」については,原告が,引用商標1を引用し,これらの商標は商標法4条1項11号に該当すると主張して登録異議の申立てをしたが,これらの商標はいずれも「構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である」として,登録が維持されている(平成10年異議第90933号,平成10年8月18日決定[甲21]。平成10年異議第90971号,平成10年8月18日決定[乙6]),と主張するが,いずれも本件商標とは異なる「CHARGE」又は「チャージ」を含む商標と引用商標1及び2との類否についての特許庁の判断を主張するものにすぎず,上記アの認定を左右するものではない。」として退けています。

 なお、こうしたことから、取消事由2の商標法第4条第1項16号については判断をしていません。


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                                             まとめ・余談

<まとめ・余談>
 この事例で興味深いことは、同じ商品等、具体的には、「化粧品,せっけん類」について,識別力を欠くか極めて識別力が弱い文字と「CHARGE」又は「チャージ」の文字との結合商標が、すなわち、「ディープクリアチャージ/DEEP CLEAR CHARGE」及び「クリアチャージ/CLEAR CHARGE」については、原告が,引用商標1を引用し、これらの商標は商標法4条1項11号に該当すると主張して登録異議の申立てをしたが、引用商標1及び2とは非類似の商標として登録されていることです。
 同じような証拠資料が集まれば、これらの結合商標は、裁判所では無効にされてしまう虞があるということでしょうか。
 結合商標の場合、原則は一体として判断される→しかし、個々の部分に判断される場合がある→個々の部分に判断される結果として、商標類似と判断される場合がある。という筋道を立てることができます。
 本事例において、結合商標を分離して印象されるものであるかは、以下の理由で判断しています。
すなわち、「「トリートメント」と「チャージ」は,別個の意義を有する言葉であって,「トリートメントチャージ」という一つの言葉が存するわけではないから,本件商標のうち「トリートメントチャージ」の部分は,「トリートメント」と「チャージ」に分離して認識されるというべきである。また,本件商標のうち「トリートメントチャージ」の部分が11音から成っていることからすると,常に一連のものとして称呼されるということもできない。」から、分離して考えます、というものでした。
 本事例から、ネーミングを検討する場合に、識別力についても十分に検討する必要があることが良く理解できると思います。普通に使用されている用語の組合せでは識別力が乏しいと判断されます。商標の調査をしながら、ネーミングを検討する必要がありそうですね。


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